5月末、家のお庭のパンジーやビオラが終わり、雨が多くなる前に長く楽しめるお花はないかと探していると、良いお花がありました。
ピンクのコロンとした丸いお花、千日紅です。
暑さに負けない、夏から秋のかわいいお花|千日紅
千日紅は、5月くらいから園芸店に並び、ピンクのまんまるがポンポンと咲いていて、ひときわ目を引きます。お花のようなピンクや赤い部分は、カサカサしていて、1~2cmのまん丸で、光沢があり、茎は細くシュッとしています。
昨年もお庭に植えましたが、30度を超える夏のお花が少ない時期に、とっても良く咲いてくれました。
最近では、ドライフラワーブームで、色あせが少ないこの千日紅がとっても人気です。
ハーバリュームやクリアリウム、アロマサシェ、数本束ねて花束にしてお部屋に飾ったり、加工してイヤリングにしたり。。いろんな場面で重宝しています。
実は、ピンクや赤の丸くお花のような部分は、 花芽を保護する葉の一種である苞と言われる部分で、お花は、その丸の上にちょんちょんとある小さなものです。
以前、北九州のグリーンパークで、ブルーサルビアと共に植えられていた千日紅。とても素敵だったので、今年は、ブルーサルビアとともに育ててみたいと思います。
千日紅の種類
千日紅は、何種類かまとめて植えるととっても可愛いですね。
薄ピンク、濃いピンク、紫っぽいもの、先の方が白っぽいバイカラー、イチゴのような赤いもの。
千日紅は、とっても長く綺麗な色を楽しめます。それゆえ、千日、紅いという名前がつけられたのでしょうね。
千日紅は、3種類に分けられます。グロボーサ種、ハーゲアナ種、プルケラ種です。
千日紅・グロボーサ種
学名:Gomphrena globosa (ヒユ科・センニチコウ属)
千日紅・グロボーサ種には、大輪のオードリーがあります。上に伸び、まとまりが良く60~100cmになります。一年草で、3月~5月に種をまいて育てるか、4~6月に出回る苗を購入し育てます。
また、分枝性のよい矮性種で、草丈が約20cmと低く、こんもり咲く、バディドワーフという品種があります。
小さい千日紅の千夏は、サカタのタネから発売されています。草丈が、20~30cmと従来の千日紅より草丈が低いく、ふんわり広がる品種です。寄せ植えや花壇の縁どり、ハンギングにも向いています。色は、紫と白があります。苞の部分は、1~1.5cmです。
千日紅・ハーゲアナ種
学名:Gomphrena haageana (ヒユ科・センニチコウ属)
千日紅・ハーゲアナ種には、赤みが入った品種があります。真っ赤なイチゴのような千日紅のストロベリーフィールズや黄色みを帯びている黄花千日紅。
グロボーサ種より少し遅く暖地では6~7月頃に種をまきます。葉は、グロボーサ種が丸みを帯びているのに対し、細長い感じです。株も横に枝分かれして広がり、背も少し高く、お花も密集して咲くという感じではなく、ポンポンと咲いているといった印象です。ハーゲアナ種は、宿根草です。うまくすれば来年も咲いてくれるかも。
千日紅・プルケラ種
学名:Gomphrena pulchella (ヒユ科・センニチコウ属)
千日紅・プルケラ種、ファイヤーワークスは、今までの千日紅と違って、丸ではなく、花火のように弾けたような姿で、細長く丸まったピンクの一本一本の苞の先端には、黄色のしべが飛び出ています。
個性的なワイルドな印象の千日紅です。暑さと乾燥にも強く、スパイシーな香りがあります。ファイヤーワークスは、軽く凍っても冬越しさせることができ、また、さし芽でふやすこともできます。
昨年、初めて見て、その個性あふれる珍しい姿に一目ぼれし、育てました。ドライフラワーにして、花束のアクセントとして重宝しました。ただ、植える場所が悪かったのか、他の千日紅より花数は少なくなってしまいました。
千日紅に似たお花
千日紅を小さくしたようなお花に、“千日小坊”があります。
千日紅も千日小坊も、ケイトウなどのヒユ科ですが、千日紅は、センニチコウ属で、千日小坊は、ツルノゲイトウ属です。
学名:Alternanthera porrigens var. porrigens ヒユ科 ツルノゲイトウ属(アルテルナンテラ属) 常緑性多年草
千日紅の小型品種の千夏よりも小さく、花のように見える部分は、丸ではなく、穂のように細長くなっています。
‘千日小坊’は立ち性で草丈1mくらいになります。
他に赤い葉が魅力の、赤葉センニチコウ・レッドフラッシュも千日小坊の仲間です。
10月下旬~11月に白い花序をつけ、カラーリーフとしてお庭のアクセントとしておすすめです。
千日紅の育て方
千日紅は、日当たりの良いところに、水はけのよい土で植え付けます。
開花期間が長いので、月に2~3回液体肥料をあげましょう。
下葉が黄色くなったら、取り除き、伸びた茎を剪定すると、またふんわり咲かせることができます。
千日紅の花言葉
千日紅の花言葉は、色あせない愛情・不朽です。
お花が色あせず変わらず美しくある姿から生まれたのでしょう。
お花の特徴をとらえているので、覚えやすい花言葉ですね。
千日紅の可愛い押し花
千日紅を長く観賞するのに、ドライフラワーだけでなく、押し花にしても可愛いですよ。
カードに貼ったり、額に入れて密封したり、クリアリウムに入れたり、キャンドルに貼り付けたり。。
なるべく綺麗なお花で作ります。
いろんなデザインに使えるように、大きいのから小さいのと、いろんなサイズのものをカットしました。
カッターで茎から半分にし、苞の部分も半分にします。小さい苞はそのまま正面向きで押します。あとは、乾燥シートに挟み、約4日ほど置きます。
押し花ができました。
上の丸っこいのは、生花で、前のペタンコさんが、押し花です。
色味も綺麗に出てますね。
千日紅の押し花ブーケを作るとするとこんな感じかな。
背景に和紙を敷いたり、他のお花を混ぜたりすることで、可愛い押し花額が作れそうですね。
千日紅をドライフラワーにする
ドライフラワーの花束に千日紅を入れると、華やかで可愛くなりますね。ということで、ドライフラワーにもしてみました。
一番上のお花がドライフラワー、続いて生花、押し花です。押し花は、少し薄い色になり、ドライフラワーは少し濃くなってます。
ドライフラワーを作る際は、茎の部分の乾燥が思ったより時間がかかります。苞の部分は、もともとカサカサして、すでにドライフラワーのような感じなのですが、茎はいつまでもふにゃっとしています。デザインや他の花材にもよりますが、摘んだすぐに花下から茎をカットし、ワイヤーにボンドを付けて差し込んでもいいかもしれません。
押し花パック作り
依頼があり、押し花パックを納品しました。
パックは、小さいお花からメインのお花、リーフを混ぜたもので、イメージ別に作りました。
こちらは、エレガントパックです。
メインのピンクの千鳥草に合わせて、ピンクの千日紅や紫のお花を混ぜ、アクセントに少しイエローのお花を混ぜています。
こちらは、ガーデンパック。
ガーデニングに使われるお花の押し花パックです。
冬のビオラから、春のカモミール、季節問わずセットになっています。いろいろな色・形を合わせてみました。
どのパックも、千日紅が入っただけで、とっても可愛く華やかになりました。
千日紅は咲きすぎると、苞の付け根部分が茶色くなったり、苞が細長くなってしまいます。早めにカットして、ドライフラワーや押し花にすると、お家の中でも楽しむことも出来るし、お庭も次々咲いてくれて一石二鳥ですね。
千日紅と紫の星のようなお花 “ヤマホロシ”。