ブルーのグラデーションのバラがグリーンの葉とともにリングになっている

プリザーブドフラワーとは?

プリザーブドフラワーとは、どんなものなのか?プリザーブドフラワーについてご紹介します。

プリザーブドフラワーとはどんなもの?

プリザーブドフラワープリザーブドとは、英語で『保存する』という意味です。

プリザーブドフラワーは、生花に特殊な加工を施して、生花より長い期間、美しい状態を楽しめるようにしたフランス生まれの高級なお花のことです。

プリザーブドフラワーの高まる人気

プリザーブドフラワーのアレンジメントは、プレゼント・インテリアとしてたくさんのお店で取り扱われています。お花屋さんから近所のスーパー、インテリアショップ、雑貨屋、ネットショップなど、需要がとても多い商品ですね。

長期観賞できるため、ケースに入って販売されている場合が多いです。

生花を加工しているので、高価なお花とはなりますが、送られた方の水替えの手間が必要ないこと、コンパクトで軽いこと、約1~2年(環境が良ければもっと長く)鑑賞できる点、生花にないブルーなどのバラがある点など、利点が大変多いお花です。

病院では、花粉によるアレルギーの方への配慮のため、生花見舞いをNGとしているところも多くなりました。お見舞に花を持ち込む時は、病院への確認が必要ですね。

プリザーブドフラワーは、その点、花粉も香りもほとんどないので重宝されています。

また、水替えの手間がない、いつでも綺麗なお花がある状態にできるということで、お仏壇への供え花としても人気が高まっています。

白とピンク・グリーンのブーケ

 

プリザーブドフラワーは、いつできたの?|プリザーブドフラワーの歴史

プリザーブドフラワーの誕生は、1987年、ベルギーのブリュッセル大学とドイツのベルリン大学の共同研修開発によるものとされています。

また、1991年にフランスのヴェルモント社が特許保存技術を発表してから、フラワーデザイナーたちが利用するようになり、広まったと言われています。

プリザーブドフラワーは、生花の柔らかなイキイキとした様子を残しながら、長期観賞できるようにしたものです。

そう考えると、昭和初期、葉を長く持たせるために、グリセリンを葉に吸わせて加工していたということは、本当の意味でのプリザーブドフラワーの起源は、もっと古いと言えるでしょう。グリセリンは、お肌の保湿剤としてのイメージが強いですが、食品添加物、医薬品としても使われています。

プリザーブドフラワーローズって、どこで作られているの?|プリザーブドローズ生産地

プリザーブドフラワーといえば、バラを思い浮かべる方が多いと思います。他に、カーネーションやアジサイ、今では種類も豊富になりました。

日本に大地農園というプリザーブドフラワーの大手メーカーがありますが、新しいプリザーブドのバラを発売するときは、常に100品種以上のバラから花を探し出しているそうです。すでに商品としてあるものも、日々研究し、改良されています。

プリザーブドフラワーを扱っている大手メーカーは、一年を通して安定した品質・収穫を得ることができる、コロンビア産やケニア産のバラを加工しているところが多いようです。

標高が高く赤道に近いため、バラ栽培に最適で、日本産に比べて大輪のバラが生産できるとのことです。

プリザーブドフラワーを自分で作る

プリザーブドフラワーは、花材によって加工しやすいか、そうでないかがありますが、自分で作ることも可能です。

プリザーブドフラワー店舗や、ネットなどでプリザーブドフラワー加工液が販売されています。

プリザーブドフラワーの作り方1(2液の場合)

  1. 咲きすぎていない新鮮なお花を用意する。
  2. お花を水分と色を抜く専用の液に浸し、水分・色を抜く。(無色・壊れやすい状態)お花によって、浸す時間は違います。水分が少ない小さなお花、例えば千日紅などは1~2時間でおおよそ水分色が抜けますが、大きなお花や水分が抜けにくい、例えばカサブランカなどは、2~3日かかります。
  3. 水分が抜かれたお花を今度は、着色液(色付け)と潤滑液(柔らかくする)につける。水分・色抜きと同じように、お花によって浸す時間は違います。3時間から3日程度つけおきます。
  4. お花を綺麗な状態に広げ乾燥させたら出来上がりです。

上記で、お花の水分とプリザーブド液を交換した状態になっています。水分を抜くことで、バクテリアの繁殖を抑え、プリザーブド液によって生花のような柔らかさと、美しい色合いを保つことができます。

また、新鮮なお花をカットしてつけるだけの、上記②と③の効果を一つにした液もあります。

プリザーブドフラワー作り方2

茎の切り口から、液を吸わせてプリザーブドにする方法です。リーフ用液として販売されています。

美しくできる花材は限定されますが、葉物やかすみ草などは、この方法で綺麗に仕上がります。

葉物やかすみ草を20cmくらいにカットし、水の代わりに、プリザーブドリーフ液に入れ、茎から吸わせる方法です。

途中、茎を切り戻し液を吸い上げやすくしたり、液を補充しながら、花材により3日~2週間程度つけおいた後、乾燥させれば完成です。

プリザーブドフラワーを長く楽しむには

プリザーブドフラワーは、保管の環境によってとても長く楽しめるお花です。

長く楽しむためには、

  • 直射日光を避ける。
  • エアコンの風が直接あたるところに置かない。
  • 高温多湿な場所に置かない。
  • ほこりが被らないようにケースなどに入れる。
  • これは、最も大事ですが、をやらない以上です。

直射日光や高温多湿な場所に置くと、色あせ・色漏れなどが置きます。また、長時間、壁や衣服などに接すると、色移りが起きる場合がありますので注意が必要です。

新郎様用ブートニアを作る際、直接服にふれないようにリボンや造花の葉をあてたりするのですが、挙式後お写真を頂いて拝見すると、葉の位置が変わっている場合があります。おそらく、式場の方が生花のようなイメージで葉を広げた方が見栄えがいいと思われてか、葉を広げたのだと思います。プリザーブドフラワーの時は、服に直接つかないように注意されてください。

プリザーブドフラワーの保管に最適な温度は、10~25度、湿度は65%以下といわれています。湿気の多い梅雨時の玄関などに置かれている際は、お花が透けたりします。これは、湿気が原因ですので、湿気の少ないところに移動すれば元にもどる場合が多いです。

1年くらい観賞できればいいと考えて、ケースをつけない方が私は好きなのですが、もっと長く観賞するようにするには、やはり、ケースに入れたり、ガラス扉の中に入れる方が、より長持ちします。ほこり除けや風よけになります。もし、ほこりがついた場合は、柔らかな化粧ブラシなどでそっとはらってください。

私がもっているプリザーブドフラワーの様子ですが、ガラス扉の中のプリザーブドフラワーは、10年くらい経ちますが、まだ鑑賞できる状態です。ケースなどに入れず、部屋の壁にそのままかけたスワッグは、2年ほど経ちますが、状態はあまり良くありません。

1年もてば良いと考え、ケースなしで生花のように楽しむか、長く持たせるためケースに入れるか、ご自身の好みで楽しんで頂ければと思います。

プリザーブドフラワーメリット・デメリット

プリザーブドフラワーのまとめとして、メリットとデメリットを書き出してみます。

メリット

  • 長期間保存できる
  • 花粉が少ない
  • 香りが少ない
  • 水がいらない
  • 生花に無い色の花を作れる
  • 季節を問わない
  • 軽い
  • 上品な印象になる

デメリット

  • 花首だけのものが多い
  • デリケート
  • 高温多湿に弱い
  • 香りがない
  • 花の種類が少ない
  • 高価

オレンジ・イエロー・ホワイトのバッグウエディングブーケ

プリザーブドフラワーで作ったブーケやアレンジメントはとても上品になります。

アーティフィシャルフラワーと組み合わせることで、まるで生花のようなブーケやアレンジメントを作ることができます。

毎年、開発が進んでお花の種類も増えてきました。新しいお花で作品を作る時は、いつもワクワクします。

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