春のブルーの小花といえば、ワスレナグサ(勿忘草・忘れな草)。ハツカネズミの耳のような葉の間からすーと伸びた茎に、1cm満たない小さな水色やブルーのお花が2~8輪ほどついてます。
5枚花弁の小さなお花は、とても愛らしく、水色のお花自体がとても少ないので、貴重な存在です。
切花としても4~5月頃出回りますが、病害虫もすくなく育てやすいので、ガーデニングにおすすめのお花です。
原産地のヨーロッパでは、2年草や多年草扱いでしたが、日本の夏の蒸し暑さに弱いので、北海道を除き日本では1年草として扱われます。
ですが、種がよくできるので、こぼれ種で安易に増やすことができます。
忘れな草といえば、水色や濃い青を思い浮かべますが、他に、ピンクや白色もあります。
ワスレナグサの押し花作り
ワスレナグサは、押し花用乾燥シートがあれば、簡単に押し花にすることができます。
採取日
2020年4月11日
方法
押し花乾燥シート
①ワスレナグサを採取
採取後は、なるべく早いうちに乾燥シートに挟んで押しましょう。小さなお花なのでとてもしおれやすいです。
②ワスレナグサの処理
ワスレナグサは、一つの茎から二つ枝がでている場合が多いです。
ワスレナグサの英名は、『forget-me-not』、訳すと『私を忘れないで』という意味です。中世ドイツの伝説からこの名前がつけられたとされています。
2本がくっついて咲いている忘れな草を見ると、私を忘れないで、ずっと一緒に。。
そんなルドルフとベルタの思いがここにあるように感じます。
押し花にする際は、2本のまま押し花にもできますが、お花の向きなどが悪い時や、茎どおしが近すぎる場合は、カットしてそれぞれ押し、作品にするときにくっつけてデザインしてもいいですね。
また、茎の先端につぼみがたくさん付いている場合は、つぼみの部分は、カットしましょう。咲いているお花を綺麗に押すためと、なるべく早く乾燥させるためです。
③ワスレナグサを乾燥シートに挟む
下から
押し花用乾燥シート → 花和紙やティッシュ → 処理したワスレナグサ → 押し花用乾燥シート→ 花和紙やティッシュ → 処理したワスレナグサ → 押し花用乾燥シート(繰り返し)
のように重ねて、ビニールに二重に入れて上から重し(約5kg程度)をします。
④3~4日ほどで一度確認
お花の状態やお花の量、気温により仕上がる日数は変わります。
まだ、完全に乾いてなければ元に戻し、あと1~2日置きます。
その際、乾燥シートの湿気が多すぎる時は、乾燥させたシートと取り替えてから元に戻します。
⑤押し花完成
お花をピンセットでもって、ピンとしていれば完成。
完成したら、乾燥シート入りのジッパー式袋に入れて保管。時々、乾燥シートを電子レンジで乾燥させることで、長くそのままの色を残すことができます。
ワスレナグサの押し花完成
ピンクのワスレナグサは、アントシアニンの関係で色が薄紫に仕上がります。
↑上が押し花。 ↓下が生花の時。
生花のピンク色を出したい場合には、赤花処理液という専用の液を使うことで、薄紫色になったお花をピンクに戻すことができます。
薄紫そのままのものと、数本ピンク色に戻すことによって、水色、濃い青、薄紫、ピンクの押し花ができあがり、色の幅を増やすことができます。
ワスレナグサの押し花は、何かと重宝します。
- 1輪がとても小さい
- 他にあまりない水色のお花
- 茎にナチュラルな表情がある
- 茎に残った花柄が手のようで可愛い
- 1輪ずつ使ったり、茎のまま使ったりできる
- 薄くてそのまま押せる
UVレジンアクセサリーや、クリアリウム、押し花はがき、押し花小物、押し花額絵などいろいろ使えそうです。
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1cm満たない小さな青いお花が、春の花壇に涼やかさと彩りを与えてくれる。青色のお花は、他のカラーに比べて種類が少なく、青といっても紫に近いものが多いけれど、ワスレナグサ(勿忘草、忘れな草)は、美しい青のお花。青も2種類あって、水色と濃いめ[…]